ライフスタイルの大きな変化で、仏壇はいらないという方が増えています。いらない理由のほとんどを占めるのが、「デザイン」「置き場」「無宗教」の3つ。それぞれについて考えてみましょう。
仏壇がいらない理由
仏壇がいらない理由はひとりひとり異なりますが、大きくまとめると下記の3つの理由が主だったもののようです。
1.デザインがいまひとつ
仏壇は、もともと“家の中にあるお寺”として祀られました。お寺なのでご本尊を安置し、仏具を揃えます。お墓のあるお寺にまで行かなくても、家の中で仏に祈り、先祖供養をできるようにしたのがお仏壇。
そのため、従来の仏壇はお寺を模した形で、仏壇の扉は本山の山門を表したものとなっています。
日本文化の中で培われた仏壇は、現代の洋風中心の家にはなかなかなじみません。「デザインが苦手」や「インテリアになじまない」という理由で、仏壇はいらないと考える方も多いようです。
2.置き場がない
核家族化が進み、実家にある仏壇を継がなくてはならない立場だけれども、置くところがないという方も多くいらっしゃいます。
確かに、“供養のためには大型の仏壇がいい”と考えられた時代が、つい最近までありました。家族、親戚一同が集まって法要などが行われる広い仏間に、小さな仏壇ではバランスが取れないというのもあったのでしょう。
しかし、仏間がない家が増え、供養もお寺で行うようになった今、大型の仏壇がよいという考えは減ってきたようです。
現在、大型の仏壇を選ばれる理由は、「家具の上に置く仏壇に立ってお詣りするのがきつい」や、「お墓を持たず骨壷を納めておく」というような、仏壇を置く側の都合が多くなっています。
3.信仰心がない
信仰心がなかったり、無宗教だったりすると、仏壇はいらないと思うのも当然です。
じつは、仏壇が各家庭に置かれるようになったのは、江戸時代から。禁教になったキリスト教徒などを見つけるため、檀家制度が設けられ、家ごとに仏教徒である証の仏壇が置かれました。
各家庭の仏壇がその名残だとしたら、自由宗教の今では、家庭に仏壇はいらないともいえるでしょう。
仏壇がいらないと思っている方へ
現代は家庭に仏壇がなくても、不都合がある時代ではなくなりました。それでも、長い歴史の中でつちかわれてきた仏壇の価値がなくなってしまったわけではありません。
ここでは、仏壇のデメリットを解消する方法や、今の時代の仏壇に求められている価値をご紹介します。仏壇購入の判断材料としてもらえれば幸いです。
1.デザイン仏壇ならインテリアにもなじむ
菩提寺と普段からおつきあいがあっても、“仏壇がインテリアになじまない”と思う家庭は多いようです。
それを証明するように、近年では一見すると家具やインテリアに見えるような仏壇が人気です。仏壇のデザインが苦手な場合は、インテリアになじむ仏壇を探してみるといいかもしれません。
2.家の広さにあった仏壇を選ぶ
近年まで仏壇は、代々受け継がれるもので傷んだら修理に出していました。しかし伝統工芸を引き継ぐ人が減り、仏壇を修理できる技術を持った人も減っています。現在では修理費用も高くなり、“修理するなら買い替えた方がよい”といわれるほど。
一つの仏壇を長く使うのではなく、家庭にあった仏壇を選ぶ時代が来ているのかもしれません。仏壇を引き継いだり、引っ越したりしたときに、どうしても仏壇の置き場がないなら、小型の仏壇に買い替えるのもおすすめです。
3.“先祖を偲ぶ”場としての仏壇の価値
仏教徒の証がいらなくなった明治以降も、仏壇は各家庭に置かれ続けました。すでに仏壇の役割は“仏を祀る”というよりは、“先祖を偲ぶ”部分に比重が置かれていたのかもしれません。
亡き人を偲び、一家の無事を祈る場所として、仏壇は生活の中にあり続けたのです。特に、大切な人を亡くしたときのショックから立ち直るために、亡き人と向き合う場所の仏壇は大きな役割を果たしたでしょう。
心がザワザワするとき、涙があふれるときに、小さくても日常の中に手を合わせられる祈りの空間があれば、心も落ち着くのではないでしょうか。
形式にとらわれない仏壇を選ぶ
身近な人を亡くすと、“仏壇がいらないけれど、今までのように向き合うスペースが欲しい”と思う方も多いようです。そのようなときには、形にとらわれない仏壇を選ぶとよいでしょう。
故人を身近に感じるミニ仏壇 | 祈りのステージはるか
仏壇のように大仰なものはいらない。いつもいた場所にそっと故人を偲べるスペースがほしい…。そんな方におすすめのミニ仏壇が“はるか”です。
台座と背板からなるシンプルな形は、柔らかなカーブと木のあたたかさで、とても穏やかな印象。ミニ骨壺を中央におくと、背板が仏像の光背(後光)のように見える上質な作りです。
ミニ骨壺と写真を飾ったり、ご両親のミニ骨壺2つという飾り方もできます。台座の最大幅は19cm、最大奥行き11cmと場所をとらないコンパクトサイズなので、テーブルの上に飾ってもさほど邪魔にはなりません。
生前と同じようにお茶を楽しんだり、自然に話しかけたりと、故人を身近に感じられるオープンタイプのミニ仏壇です。
>故人を身近に感じるミニ仏壇「祈りのステージはるか」の商品詳細はこちら
洋風ミニ仏壇 | やさしい時間 祈りの手箱(ナチュラルセット)
線香を立てる灰までをセットにし、一輪の花を準備すれば、すぐに故人をお祀りできる“祈りの手箱”。シンプルながらも、木の柔らかな曲線を持つ本体の美しさもあり、心を落ち着けるのによく選ばれる品です。
祈りの手箱は、着いたその日に飾れるように、ガラス製の基本仏具(花立て・香立て・火立て)と、線香・豆ろうそく・写真立てがセットされたもの。この“祈りの手箱”のセットに、さらに相性のよいミニ骨壺とおりんをセットにしました。
ミニ仏壇本体は、木の本来の色を生かした軽やかなナチュラルカラー。本体の明るい色に合わせて、ミニ骨壺はころんと丸く、ふんわりとした色合いの“パステル”を、おりんは、カラフルな色合いからイメージに合わせて選べる“虹色おりん”をご準備。
インテリアや故人のイメージに合わせ、仏壇をしつらえられます。“祈りの小箱”は扉付きのミニ仏壇ですから、お客様があるときなどは扉を閉じておけば、上質な収納ボックスにしか見えません。
ご家族の中でも「遺されたものをみるのが辛い」という方がいらっしゃるときには、扉の付いた仏壇をおすすめいたします。
>洋風ミニ仏壇「やさしい時間 祈りの手箱(ナチュラルセット)」の商品詳細はこちら
モダンなミニ仏壇セット|アリーナ・アッシュグレー(セットプラン2)
“存在感のあるちょっとユニークな写真立て”。仏壇と知らずに“アリーナ”を見ると、そのような印象を持つかもしれません。柔らかな曲線で金属の冷たさを感じさせず、くるんと巻いた部分には、一輪挿しがセットされています。
マグネットで写真を飾りますが、本体すべてがスティール製のため、小さな写真を何枚も貼ったり、マグネット式のフックで遺品をかけたりと、さまざまな飾り方ができます。
なかでもアッシュグレーは、写真を引き立てるとともに、今までの仏壇にはない「かっこよさ」を感じさせるミニ仏壇。
そのアリーナ・アッシュグレーに真鍮製の一輪挿しと揃いの香立て・火立てと、落ち着きのある色と大胆なデザインのミニ骨壺“グランブルー”、そして美しい形と音色のおりん“チェリン”を組み合わせたのが、本セットです。
アリーナの横幅こそ30cmとやや大きめですが、厚さ7cmと非常に薄いので、仏具セットやミニ骨壺を飾っても浅いスペースがあれば十分。いつも故人を感じていたい方や、仏壇らしい仏壇はいらない方におすすめのミニ仏壇です。
>モダンなミニ仏壇セット「アリーナ・アッシュグレー(セットプラン2)」の商品詳細はこちら
ただひたすら故人を偲ぶ“手元供養”
仏壇がいらないという方は、現在、家の中がにぎやかだったり、忙しくて毎日が充実しているのかもしれません。しかし、本当に大切な人を亡くしたときには、不安や寂しさ、悲しみが心に満ちあふれます。
従来の仏壇がもつ宗教色の強いものではなく、手元供養の仏壇は「より自分らしく大切な人を偲ぶ」ための品。亡き人を偲ぶことで自分も癒されるというのが、手元供養の形です。
ミニ仏壇だけでなく、ミニ骨壺や遺骨ペンダントで自分なりの祈りのスタイルを作るとよいでしょう。
大切なのは、仏壇の大きさや祈りの形式などではなく、気持ちが塞ぎ込んでしまったときに、心のよりどころとなるもの。手元供養での祈りと癒しを、未来創想ではご提案しています。