核家族化が進み、仏壇のない家で育つ人が増えたせいか、仏壇は必要ないという人が増えているようです。仏式で葬儀をしたら、仏壇は必要になるのでしょうか?家庭の中での仏壇の役割を考えてみました。
仏壇が必要だった時代があった
仏壇はもともと、“家の中のお寺”。世界中に仏教の国がありますが、各家庭に仏壇があるのは日本だけのようです。仏壇が一般家庭にも置かれ始めたのは江戸時代。それは禁教であるキリスト教徒ではなく、菩提寺を持つ仏教徒の証として必要なものでした。
とはいえ、そんな話も今は昔。宗教も自由の現代で、仏教徒の証を持っていなければいけない義務はありません。ただ、長い時間私たちの生活と共にあった仏壇は、最初の目的とは違った価値を私たちの生活にもたらしてくれています。
今の時代に求められる仏壇の価値をひも解いてみましょう。
仏壇の必要性1~心のよりどころとして
仏壇はお寺を模したもので、本来は“仏(本尊)に祈る”場所です。仏教の基本は、悲しみから逃れれば、今生でも幸せになれるというもの。辛いときや苦しいときは早く抜け出せるように、穏やかに暮らせているときはそれが続くように、毎日祈る場所が仏壇でした。
現代となっては、そんな信仰心を持っていない人の方が多いかもしれません。ですが、心が弱ったときや気持ちが塞ぎ込んだとき、祈れる場所があると心はずっと楽になります。そんな心のよりどころとして、仏壇は私たちを支えてくれることでしょう。
仏壇の必要性2~命のつながりに感謝する場として
2人の父母、4人の祖父母、8人の曾祖父母、16人の高祖父母…。5代前となる高祖父母の親は32人。わずか5代前にさかのぼるだけで、命を繋いでくれた人はじつに62人に上ります。命の誕生そのものも奇跡の連続ですが、命のつながりを奇跡といってもけっして大げさではありません。
仏壇には、自分の命を繋いでくれた先祖に感謝をし、供養をする役割もあります。子どもたちが命のつながりを確認し、自分の命の大切さを、知らず知らずのうちに学ぶ場としても大事なのかもしれません。
先祖や家族とのつながりを再確認する場として、仏壇は必要といってもよいでしょう。
仏壇の必要性3~悲しみを癒す場として
“悲しみは必ず訪れる。しかし、いつまでも同じではない”というのが、仏教の基本的な教えです。
大切な人を偲ぶ場、亡くなった人と語らう場として、悲しみを癒すというのが現代でも変わらない仏壇の大きな役割。仏教との関係が希薄になっている現在、仏壇は”大切だった人との語らいの場”としての必要性が大きくなっています。
愛する人を失う悲しみは昔から変わらない
『竹取物語』の昔から、最愛の人を失う深い悲しみは“嘆き”と表現されました。現在でも愛する人を失う悲しみは同じです。そして、深い悲しみ(グリーフ)が心だけでなく体にも影響を及ぼすというのが知られるようになり、“グリーフケア”が広がりを見せています。
特に、事故や突発的な病気で突然の別れとなったとき、関わりのあった人々のショックは測りしれません。家族はもちろん親しかった友人の死に、大きなショックを受け、現実がなかなか受け入れられない場合も多いようです。
グリーフケアとしての仏壇
日本の仏教や神道では、亡くなってから1年間は折りあるごとに法要があり、三回忌は翌年、七回忌は6年目に行われ、その後は年を空けての法要となります。七回忌までが大切にされるのは、親しい人を亡くしたとき、5年ほどは悲しみが続くというのを昔の人も感覚的にわかっていたのかもしれません。
「大切な人ともう会えない」という事実を受け入れるのが、グリーフケアの第一歩です。そのとても重要な役割を仏壇が担ってきたといえるでしょう。だからこそ、仏教徒である証が必要でなくなった明治以降も、各家庭に仏壇が置かれ続けたのだと考えられます。
小さな祈りのスペースを演出しやすいミニ仏壇セット
仏壇のような故人と向き合う場所の必要性を感じたときには、小さくてインテリアになじむミニ仏壇がおすすめです。
おしゃれなミニ仏壇セット「ピクスタル(ブラックセット)」
ナチュラル木の台のおしゃれな写真立てに見える、“ピクスタル”のブラック。無彩色のマーブル模様が、納める写真をぐっと引き立てます。
写真立てのシンプルな木の台に、丸い小物入れとオブジェのようなベルが乗った形にまとめられたのが、ピクスタルブラックのセットです。
小物入れのように見えるのが、丸い骨壷の“ピクチュアリスフィア”。金属製の骨壷ですが、木のフタがついており、ピクスタルとの一体感があります。口径が広いので、遺骨を納めるだけでなく、結婚指輪や遺骨ペンダントを納められる形です。
もう一つのセット品の“てのりん”は、手のひらに乗る愛らしいサイズのおりん。ベル型のおりんなので、りん棒が必要なく、置くスペースを選びません。小さなピクスタルのステージにもぴったりです。
てのりんは、黒とシルバーで音色がやや違います。てのりんの色を決めてから、ピクチュアリスフィアの色を決めるのもよいでしょう。
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モダンな薄型仏壇「アリーナ・アッシュグレー(セットプラン1)」
存在感のあるスティール性のモダンな仏壇「アリーナ」は、フォトスタンドタイプの薄型仏壇。アッシュグレーは、メタリックなラックやシェルフが多いインテリアにもしっくりなじみます。
アッシュグレーに合わせ、メタリックでシックなイメージでまとめたのが、“セットプラン1”。金属の仏具セットとともに、持ち運べるミニ骨壷の“シンプルクラシック”、線香立てとしてインテリアにも使えるおりんの“リンセンス”で、モダンな祈りの空間を作れます。
骨壷はブラック・ミスティゴールド・ミスティシルバーの3色。おりんはブラックとシルバーの2色。すべてを黒で統一しても、骨壷とおりんを別々の色にしてもスタイリッシュな空間に。
本体が薄型なので、広い空間は不必要。わずかな空間でもしっかりしたお祀りスペースを作りたい方におすすめのセットです。
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シンプルなミニ仏壇セット「お偲び揃えステージタイプ」
従来の仏壇は必要ないけれど、ごくシンプルでいいから、故人の居場所を作ってあげたいと思う方に最適なセットです。
長方形のシンプルなステージは、落ち着いたブラウン。同じカラーで揃えられた写真立てと、菊の花を思わせるガラス製の三具足(花立・香立・火立)がセットになっています。
シンプルなオープンタイプのステージなので、どのようなインテリアにもあわせやすく、また、自由な祀り方ができます。お気に入りの写真とともに、愛用の器に好きだった物を入れてお供えしたり、遺品を一緒に飾っておいたり、気に入ったミニ骨壷を合わせたり…。思い思いの祈りのスペースを作りやすいでしょう。
シンプルな作りのため、お手ごろ価格が実現。「いずれは仏壇を」と考えている方にも、とりあえず気持ちを落ち着けるスペースとしておすすめです。
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仏壇の価値は現代にも引き継がれている
以前の仏壇は、“亡くなった人が成仏できるように”と、整えられたことが多くあったようです。しかし、現代社会で仏壇が必要なのは、悲しみに包まれた遺された人々でしょう。
深い悲しみから回復するには“思い出をときどき共有できる”のがとても大事。大きく立派な仏壇ではなくとも、祈りのスペースがあればよいのです。
未来創想では、手元供養として遺品とともに大切な人を偲べる空間を作れる仏壇をご案内しています。