遺骨の一時預かりとは、身内や親戚などの遺骨を一時的に別の場所で保管してもらうことです。一般的には人が亡くなると葬儀を行い、納骨先を決めますが、さまざまな事情ですぐには決まらないこともあるため、そのような際に遺骨の一時預かりは便利です。
しかし、預骨とも呼ばれる一時預かりには、預けられる場所や期間、条件などが決まっているため、それに従って一定期間だけ遺骨を預けなければいけません。
本記事では、遺骨の一時預かりの仕組みや、メリット・デメリットについて詳しく解説します。また、自宅保管する際のおすすめのグッズなども紹介しているので、あわせてごらんください。
遺骨の一時預かりとは

遺骨の一時預かりとは、寺院や葬儀社、納骨堂などの専門施設に遺骨を一時的に保管することです。遺骨を別の場所に預けることから、預骨と呼ばれることもあります。
一般的には、人が亡くなると各宗派の作法に従って葬儀を執り行い、納骨されますが、身内が突然亡くなったり、親族間でお墓や納骨についての話し合いがまとまらなかったりする場合などは、納骨先がすぐに決まらないことも少なくありません。
納骨先が決まるまでの間、遺骨の一時預かりを利用することは、費用を安く抑えながら、ゆっくり親族で話し合いの時間を持つことができる方法といえます。
遺骨を一時預かりしてくれる場所
遺骨を預かってくれる場所は決まっています。主に、寺院などの宗教法人、民営の霊園、葬儀社、納骨堂、石材店などです。納骨を受け付けている施設であれば、基本的に遺骨の一時預かりもしてくれると考えてよいでしょう。
また、公式サイトやパンフレットなどに遺骨の一時預かりが明記されていない施設でも受け入れてくれる場合があるので、事前に確認してみましょう。
遺骨の一時預かりを依頼する条件
遺骨の一時預かりを利用する場合、一定の条件があります。条件は施設によって異なるため、預ける前にそれぞれの施設に問い合わせておきましょう。一般的な遺骨の一時預かりの条件は、次のようなものです。
- 亡くなってから納骨、埋葬されていない遺骨である
- 火葬許可証を持っている
- 故人の親族によって遺骨の一時預かりを申し込んでいる
- 施設のある地域内に住所がある
遺骨は預ける方の住所が、施設のある地域内でなければいけません。遺骨の一時預かりをしてくれる場所を探す際には、近くの施設から探してみるとよいでしょう。
遺骨を一時預かりしてくれる期間
遺骨の一時預かりの期間は、預け入れる先によって異なります。1~2年というところもあれば、長くて6年まで受け入れてくれるところもあるため、納骨までの準備に時間がかかりそうな場合は、長く預かってくれるところを探した方がよいでしょう。
あくまでも、遺骨の一時預かりは、遺骨の安置場所やお墓を用意したりするまでの一時的な保管先です。
遺骨の一時預かりの費用相場
遺骨の一時預かりの費用相場は、次の通りです。
公営霊園の一時預かりは、ほかと比べてももっとも料金が安いです。しかし、その分希望する人も多いため、抽選によって利用を決める場合もあります。
遺骨の一時預かりが適している人
身内や親族が亡くなった際に、すべての人が遺骨の一時預かりを利用するわけではありません。一時預かりが適している人は、次のような方です。
- お墓がない、またはどこのお墓にするか決まっていない
- 家族や親族で埋葬方法について意見がまとまっていない
- 手元供養に関して家族全員の理解が得られていない
- 永代供養にするか悩んでいる
- じっくり検討してからお墓を決めたい
- 遺族が国外に住んでいてすぐに遺骨を引き取れない
お墓や納骨については、しっかり家族や親族と話し合うべきです。全員の理解が得られないまま、一部の人だけで納骨をするとあとで揉める原因にもなります。
また、故人の家族が海外に住んでいるなど、物理的にすぐにはさまざまなことを進められないケースもあるでしょう。故人にとっても残った家族にとっても最善の選択をするためにも、必要であれば遺骨の一時預かりのサービスを利用するとよいでしょう。
一時預かりと永代供養の違い

遺骨を施設に預ける方法として、永代供養もあります。遺骨の一時預かりと永代供養の違いは、納骨をするか、納骨せずに預けるだけかという点です。一時預かりと永代供養では、料金はもちろん支払い方法も異なります。
遺骨の一時預かりの場合、一時的に遺骨を保管してもらう形になります。一時預かりでは、保証金や基本料金を支払い、期間を延長する場合はその分の費用も必要です。
永代供養の場合は、遺骨を預かったら寺院や霊園の納骨堂に遺骨を納めて永遠に供養してもらえます。永代供養では、宗教は関係なく管理費も必要ありません。長い目で見ると、一時預かりよりも永代供養の方が料金も安く、管理の心配もないため、遠方にお墓がある方や子供に迷惑をかけたくない方など、さまざまな理由で永代供養は近年人気があります。
しかし、遺骨をいずれお墓や別の場所に納骨したいと考えている場合は、一時預かりの方が費用も安く抑えられて便利でしょう。
遺骨の一時預かりを利用するメリット・デメリット

遺骨の一時預かりを利用するメリット、デメリットを見ていきましょう。
メリット
遺骨の一時預かりは、時間や気持ちにゆとりができることと、専門家に遺骨を保管してもらえる点が最大のメリットといえます。
一時預かりを利用すれば、お墓や納骨先が決まっていなくてもゆっくり家族や親族と話し合う時間が持てます。一般的に納骨は四十九日に行われることが多いですが、本来、納骨の時期に決まりはありません。
遺骨を一時預かりにしておけば、時間をかけて家族全員が納得できるような形で、納骨のタイミングを整えることができるでしょう。また、時間のゆとりは気持ちのゆとりにもつながります。
深い悲しみから少しずつ、気持ちの整理をすることができます。また、専門施設に遺骨を預けるため、温度や湿度などが管理された場所に遺骨を置いておくことができ、カビの発生や骨壷の破損などの心配がありません。
また、一定期間のみ預けるのであれば、一時預かりの方が永代供養よりも費用を安く抑えられます。永代供養は遺骨を生涯預けるため、高額であることが多いですが、遺骨の一時預かりは、年間の利用料が数千円~数万円で利用できます。
デメリット
遺骨の一時預かりには、デメリットもあります。まず、預けられる期間は決まっており、それ以上は預けることができません。預ける期間は施設によって異なりますが、1〜2年のところが多いです。
預ける前に施設に期間について確認し、預けている間にしっかり準備を進めて納骨先を探しましょう。また、当然費用がかかります。遺骨を自宅で保管すれば費用は発生しませんが、契約料や保管料、手数料などが必要です。無料というわけではありません。
さらに、一時預かりを延長する場合は、更新料や手続きなどが必要です。施設にもよりますが、預けている施設や管理する事務所に出向いて更新手続きを行わなければいけないため、手間がかかります。
遺骨の一時預かりから納骨のタイミングは

遺骨を一時預かりにしてから納骨するタイミングは、特に期限や決まりはありません。預け先の定める最長期間内に、次の納骨先を決めましょう。一般的な納骨のタイミングは、四十九日や百箇日、一周忌、三周忌などですが、家族と話し合ってベストな場所とタイミングを決めてください。
注意したいのが、遺骨を一時預かりにしている間の法要です。遺骨の一時預かりを受け入れている施設の中には、遺骨の持ち出しを禁止しているところもあります。
たとえば、預け期間内にまだお墓が決まっていなくて、自宅で四十九日や一周忌などの法要をしたいと思っても、遺骨の移動ができない可能性があります。
自宅で法要することも考えている場合は、一時預かりを利用していても遺骨の移動が自由に行える施設を利用しましょう。公営の霊園は、法要に対応していないケースが多いです。
手元供養で遺骨の自宅保管も人気

遺骨の一時預かりを利用せずに、自宅で遺骨を保管する方も少なくありません。特に、近年は核家族化が進み、お墓と住んでいる場所が遠い、次世代でお墓を守る人がいないというケースもあります。
また、終活が人気であるように、自分の亡くなったあとの葬儀や納骨について、周りに迷惑をかけないために生前にいろいろ手配しておく方もいます。
手元供養は、遺骨の一部を自宅で保管して、家族が供養する比較的新しい供養の形です。さまざまな環境や考え方、受け入れられて広まってきました。
手元供養なら、一時預かりのような期間も費用も必要ありません。宗派や従来の仏具などに関わらず自由な形で供養できる点も人気の理由の1つです。
手元供養に便利なグッズ
手元供養をする場合は、手元供養向けのグッズを揃えるとよいでしょう。現代の住環境にも馴染むような、コンパクトでモダンなデザインのものが多くあるので、インテリアの邪魔をしません。
お墓や大きな仏壇を揃えるときよりも、費用も安く抑えられるため、コストを抑えながら自宅で自由なスタイルで供養ができます。
ミニ仏壇
ミニ仏壇は、旧来のような堅苦しい形のものではなく、おしゃれでモダンな小さな仏壇や仏具ばかりです。現代の生活スタイルやインテリアにも馴染み、小スペースでも大切な人を思い偲ぶ場所に整えられます。
写真やお花、キャンドルなど、仏壇に必要なグッズもセットになったものもあるため、好みのデザインの仏壇で空間を演出できます。
ミニ仏壇セット|やさしい時間・祈りの手箱|ブラウン (チェリンセット)・ブーケ付(日本製)

木のぬくもりを活かしたミニ仏壇、祈りの手箱は、横幅約30cm、奥行20cm弱とコンパクトで場所を取らないサイズです。写真立て、花立て、ローソク、火立て、お線香、香炉、香炉灰と必要なものがすべてセットになっているので、初めて仏壇を持つ方にもおすすめです。
落ち着いた印象のブラウン、普段はフタを閉じておけば、ホコリも入らず仏壇には見えないデザインなのでリビングにもぴったりです。
>ミニ仏壇セット|やさしい時間・祈りの手箱|ブラウン (チェリンセット)・ブーケ付(日本製)の商品詳細はこちら
ミニ仏壇セット|風セットプラン1(風茜、ミニミニ仏具、チェリン、線香、ローソクセット)(日本製)

落ち着いた色合いのミニ仏壇「風 茜」をベースに、花立・香立・火立・茶湯器・仏飯器の仏具セットやチェリン(おりん)、線香、ローソクがひとまとめになった便利なセットです。日本製ならではの丁寧な仕上がりで、細部までこだわって作られているのが特長。コンパクトなサイズ感なので、リビングや寝室など限られたスペースにもすっきりと設置できます。
仏具を一から揃える手間が省けるだけでなく、シンプルなデザインを好む方にお勧めの仏壇セットです。
>ミニ仏壇セット|風セットプラン1(風茜、ミニミニ仏具、チェリン、線香、ローソクセット)(日本製)の商品詳細はこちら
ミニ仏壇・祈りの小箱「瑠璃」 厨子タイプ小 (日本製・漆仕上げ) パステル線香セット 刻印可能

ミニ骨壷がすっぽり入る、コンパクトなミニ仏壇のセットです。花瓶、キャンドルホルダー、線香皿などもついています。すべての付属品が台の上に乗せられるため、棚や、キャビネットなど、ちいさなスペースに置いておくことができます。
落ち着いた色合いで、高級感のある漆仕上げなので、洋室でも和室でも合わせやすい仏壇です。
>ミニ仏壇・祈りの小箱「瑠璃」 厨子タイプ小 (日本製・漆仕上げ) パステル線香セット 刻印可能の商品詳細はこちら
ミニ骨壷
ミニ骨壷は、遺骨の一部を入れられるようになっている小さな骨壷です。手のひらに収まるようなサイズも多く、デザインも豊富なので仏壇やインテリアに合わせて選べます。耐久性に優れていて、持ち運びも可能なのでいつも大切な人と一緒に過ごせます。
ミニ骨壷|シンプルクラシック(持ち運べる分骨骨壷) |ミスティシルバー(真鍮製)(日本製)

丸くて柔らかいデザイン、色はエレガントで上品なミスティシルバーのミニ骨壷です。霞のかかったような淡いシルバーなので、優しい雰囲気の中にも凛とした気品を感じます。
小さなガラス球を骨壷の表面へ吹き付け、滑らかにする特殊加工を施してあるため滑らかな手触りです。ミニ仏壇の中に置いてもインテリアとして単体で置いても馴染みのよい上品な色に仕上げました。
>ミニ骨壷|シンプルクラシック(持ち運べる分骨骨壷) |ミスティシルバー(真鍮製)(日本製)の商品詳細はこちら
ミニ骨壷|パールブレッシング・ホワイトB(ミディアム3~4寸の中間相当)真鍮製

パールのような上品な光沢が特徴の真鍮製ミニ骨壷です。3~4寸の中間サイズ相当であり、コンパクトながらも適度な容量を確保しているため、大切な方のご遺骨をしっかりと納めることができます。
真鍮製で耐久性があり、ネジ式の蓋としっかりとした作りで安心してお使いいただけます。シンプルで洗練されたデザインは、和室・洋室を問わずさまざまなインテリアにもなじみやすく、リビングや寝室など身近な場所にも置きやすいサイズ感です。
>ミニ骨壷|パールブレッシング・ホワイトB(ミディアム3~4寸の中間相当)真鍮製の商品詳細はこちら
ミニ骨壷|こころぼし|碧色(真鍮製)(日本製)

片手で持てる大きさのこころぼしは、地球をイメージしたまんまるな形に仕上げました。両手でぎゅっと包み込めるサイズです。
内蓋に刻印ができます。フタはネジタイプで二重構造なのでしっかりとご遺骨を守ります。コンパクトなので、法事や旅行など、いつも一緒に持ち運ぶことも可能です。
>ミニ骨壷|こころぼし|碧色(真鍮製)(日本製)の商品詳細はこちら
遺骨ペンダント
アクセサリーとしても使える遺骨ペンダント。おしゃれなデザインばかりなので、普段使いから特別な日まで、いつも大切な人を身近に感じられます。刻印ができるものもあるため、名前や大切な記念日などを記して身につけるのもよいでしょう。
遺骨ペンダント pureピュア クローバー 10K(完全防水)

幸せを呼ぶクローバーの形をデザインした遺骨ペンダントです。遺骨を内側に入れるのではなく、特殊な樹脂(UVレジン)で固めて、遺骨をペンダントに封入し、デザインの一部にできるタイプです。
樹脂でコーティングされているので完全防水、湿気や劣化の心配はありません。
>遺骨ペンダント pureピュア クローバー 10K(完全防水)の商品詳細はこちら
ラウンド クリスタル シンプル(金属アレルギーを引き起こしにくいステンレス製 SUS316L)(日本製)

輪をモチーフにしたデザインで、大切な人との繋がりや絆をイメージした遺骨ペンダントです。故人の遺骨をペンダントに納めて身につけることで、いつもそばに感じ、一人ではないと実感することができます。
フタの部分にはパッキンを使用しているので、付属のネジゆるみ防止剤を使わなくても外れにくくなっています。将来的に、ペンダントを開けて遺骨や髪の毛を取り出すことも可能です。
>ラウンド クリスタル シンプル(金属アレルギーを引き起こしにくいステンレス製 SUS316L)(日本製)の商品詳細はこちら
遺骨ペンダント|PLAINプレーン・スティック|(金属アレルギーを引き起こしにくい純チタン)(日本製)

スタイリッシュなスティック型のシンプルなデザインが印象的で、装いを選ばず日常使いしやすい点が特長です。素材には医療用具にも使われている純チタンを採用しており、金属アレルギーを起こしにくく、軽量かつ耐久性にも優れています。
プレーン・スティックには無料で刻印をお入れできます。お名前やメッセージを入れることで、特別な想いをいっそう身近に感じていただけることでしょう。
>遺骨ペンダント|PLAINプレーン・スティック|(金属アレルギーを引き起こしにくい純チタン)(日本製)の商品詳細はこちら
遺骨は一時預かりしてもらえる|自宅で保管するのもおすすめ

故人の遺骨は、一時預かりで専門の施設に預けることが可能です。お墓が決まらない、納骨場所についてゆっくり家族と話し合いたいなど、すぐに遺骨を納骨できないときに利用するとよいでしょう。
しかし、料金が発生し預ける期間も限られています。手元供養のグッズを使って自宅で保管するのもおすすめです。設置したいスペースや好みのデザインに合わせて選べば、故人をいつも身近に感じながら供養ができるでしょう。