宗教や慣習にとらわれない、自由な供養の形として「手元供養」が生まれて20年以上。今では一般にも広く認知されるようになりました。
その一方で、その自由さゆえに「手元供養とは、どういうもの?」「手元供養って、何をすればいいの?」という戸惑いを持たれる方もいらっしゃるようです。
そこで今回は手元供養について、あらためてご説明させていただきたいと思います。
手元供養の特徴
手元供養とは、亡くなった方のご遺骨を自宅など身近において保管し故人を偲ぶ、新しいかたちの弔い方です。
自由なスタイル
手元供養には、従来の宗教のような儀礼や慣習はありません。手元供養の基本になるのは、「こうするもの」「こうでなければ」といった決まりやしきたりではなく、ご遺族お一人お一人の【故人を想う心】。
「今は亡き大切な人をどのように偲びたいのか?」「故人の思い出とともに生きていくためにどうしたいのか?」という心の声に従って、ご遺族ご自身が思いのままにそのスタイルを決めていただいていいのです。
「自由であること」それこそが、手元供養のもっとも大切な特徴です。
お墓にこだわらない
ひとむかし前は誰かが亡くなったら、そのご遺骨は“必ずお墓に入れるもの”とされていました。しかしながら、時代とともに人々の価値観やライフスタイルが大きく変化し、現在ではご遺骨や供養に対する考え方も人それぞれとなってきています。
そうした中で、散骨や樹木葬などとともに“必ずしもお墓にこだわらない”供養方法の一つとして広まってきたのが、手元供養なのです。
多彩な手元供養品
ご遺骨の保管方法も人によって様々です。ごく少量のご遺骨をペンダントに納めて常に身につける「遺骨ペンダント」や、分骨したご遺骨をご自宅の好きな場所に飾ってゆっくりとお参りできる「ミニ骨壷」など、多様なニーズに合わせて手元供養品もいろいろなものが登場しています。
手元供養を選ばれる方
近年、幅広い層の方々に認められている手元供養ですが、とくに次のような方々に選ばれることが多いようです。
悲しみがなかなか癒えない方
大切な誰かを亡くしたとき、私たちの心は深い悲しみに沈みます。とりわけ幼いお子様や長く連れ添った伴侶といった相手を亡くされた方にとっては、その悲しみは時として生きる希望をも失わせてしまうほど耐え難いものです。
亡くなった方といつまでも一緒にいたい、愛する人の存在をそばに感じていたいという思いは、すべての人に共通するとても自然な願いです。亡くなった方のご遺骨などを身代わりとして身近におく手元供養は、こうした願いを叶えて、ご遺族の心を癒す供養方法として多くの方に選ばれています。
お墓の代わりとして利用される方
近年、経済的な問題や「世話する人がいない」「子供に負担をかけたくない」といった様々な理由から、お墓を建立されない方が多くなっています。こうした方が、お墓の代わりとなるものとして手元供養を選ばれるケースも増えました。
またすでにお墓があっても、高齢でお参りが困難であったり、お墓の場所が遠方でなかなかお参りに行けないといった方々が、手元供養によってご自宅でお参りするという形で利用されることも多いようです。
お一人お一人に特別な供養
ご遺族の悲しみを癒す「心のよりどころ」として、またお墓に代わる故人の安らぎの場所として、手元供養は今後もますます広がりを見せていくでしょう。
自由で新しい供養のスタイルである「手元供養」ですが、それは何も特別変わったことをすることではありません。大切な人を想い続ける気持ちをありのままに受け入れて、自分らしく供養していくこと、そうした自然な形が手元供養なのです。
そういった意味では、手元供養は“お一人お一人にとって特別な”供養であると言えるかもしれません。未来創想は、そんなあなたにとって特別な供養のために、様々なお手伝いをさせていただきます。