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今増えている墓じまいっていったい何?

少子化や核家族化になり、墓じまいを考える人が増えてきました。お墓や故人、家族を大切に思う人ほど、墓じまいを考えるようです。墓じまいが、どのようなものなのかをご説明します。

墓じまいとは遺骨のお引っ越し

墓じまいとは、お墓を片づけて更地にし、お寺や墓地の管理者に敷地を返すことを指します。お墓には遺骨が安置されていますから、一番の問題は”遺骨をどこに引っ越しさせるか”です。

遺骨の納められたお墓は、遺された人々の心のより所でもあります。墓じまいとは、遺骨とともに遺された人々の想いを別の場所へ移す作業ともいえるでしょう。

墓じまいが増えている理由

墓じまいが増えているのは、なんといってもライフスタイルの変化が大きく影響しています。

大家族の中で生まれ育ち、生まれた地域で一生を終えるのが普通という形が、現代では希有な形となりました。墓参りをして守る人がいなくなるというのが、墓じまいを考える一番大きな理由のようです。

また、高齢になりお墓参りがきついので墓じまいをするという方も見受けられます。

墓じまいのあと、遺骨を供養する方法

墓じまいが遺骨の引っ越しだとすれば、手続きを始める前に引っ越し先を決めなければなりません。墓じまいをする理由にもよりますが、身内で供養をしてくれる人がいなくなる場合には、のちのちにお金がかからない方法を選ぶのがベストです。

永代供養(合祀・合葬)

墓じまいのあとの遺骨の行き先トップが公営墓地への改葬合祀で、3位が菩提寺での永代供養です。双方を合わせると、ほぼ6割。半数以上の人が遺骨の移動先に永代供養を選んでいます。

永代供養は最初に費用がかかるだけで、その後の費用は発生せず、将来にわたり供養が続きます。また、遺された人が永代供養の場所へお墓参りできるというのも、選ばれる理由かもしれません。

散骨

近年広がりを見せているのが散骨。約3割の人が墓じまいのあとに、散骨を選んでいます。散骨も永代供養と同じく遺骨を永久に手放すことができ、将来的にお金がかかることがありません。

ただ、すべての遺骨を散骨してしまうと、心のより所を無くしてしまうことにもなりかねないので、散骨をする前にしっかりと検討することが大切です。

納骨堂・手元供養

他の人の遺骨と混ざるのに抵抗があり、近くで供養したいと思う場合の選択肢が、納骨堂や手元供養です。

納骨堂は永代供養料だけでなく年間の維持管理費がかかるため、遺骨を納めて終わりというわけにはいきません。対して手元供養は遺族の裁量で供養でき、費用もあまりかからない方法として近年注目が集まっています。

ただし、納骨堂も手元供養も供養する人がいなくなったときに、残された遺骨をどうするかを考える必要があることを忘れないようにしてください。

墓じまいの手順と手続き

お墓にある遺骨をどうするかを決定したら、墓じまいに向かって作業を進めます。

1.親戚の同意を得る

墓じまいで一番多いといわれるのが、親戚間でのトラブル。お墓はもともと民法で祭祀財産に分類され、遺族が受け継ぐものとされています。ただし、動産や不動産の財産と異なり、お墓には多くの人々の想いが関わるために、関係者の同意を得ていないと思わぬ不和を生じかねません。

お墓は遺された人々と故人を結ぶもの。独断で手続きを踏むのではなく、遺された人々の悲しみや淋しさをくみ取りながら、丁寧に話し合うようにしましょう。

2.墓地の管理者に伝える

親戚の同意を得るのと平行して、お墓があるお寺や霊園の管理者にも墓じまいを伝えておきます。親戚の同意がほぼ得られるなどの条件が整った後、改めて墓じまいを申し出ます。専用書類についても確認しておくことを忘れずに。

3.改葬許可の申請手続きを行う

墓じまいのあと、永代供養や納骨堂へ遺骨を移すときには、改葬許可申請の手続きが必要です。必要な書類は3点。

  • 改葬許可申請書:墓地のある市区町村の役場で入手
  • 埋葬(納骨)証明書:現在の墓地の管理者が発行
  • 受入証明書(永代供養許可証):改葬先の管理者が発行
  • 以上の書類を、現在のお墓がある地域の役場へ提出し、改葬許可証を発行してもらいます。

    散骨や手元供養の場合には必要のない手続きですが、場合によっては改葬許可申請書を提出するように求められる場合があります。そのときは、申請書の改葬理由欄に「自宅供養のため」と書くとスムーズに運ぶでしょう。

    4.石材店を決める

    まずは、お墓の管理者に提携している石材店がないか尋ねてみましょう。墓地の様子がよく分かっているかどうかが、見積もりや作業にも大きく関わってくるためです。

    お墓の周りに重機が入れない時は、人力での墓じまいになり費用がかさむことも。提携があるなしに関わらず、2、3社の見積もりを取ってみることをおすすめします。

    5.墓じまいの作業を行う

    墓じまいの前にお墓の魂抜きを行い、作業を開始してもらいます。カロートから骨壷を取り出したあと、墓石を撤去し更地に。更地にした後は、墓地の管理者に永代供養権を返却して墓じまいの作業と手続きが完了します。

    なお、散骨や手元供養したり、すぐに改葬しないときには、トラブルを避けるためにも、「遺骨引き渡し証明書」を墓地管理者にもらっておきましょう。

    >墓じまいの費用に関しては「気になる墓じまいの費用はどれくらい?」の記事をご確認ください。

    注意したい遺骨

    火葬場で焼かれていない遺骨や土葬の遺骨を改葬するには、再火葬が必要です。

    昭和初期まで土葬は一般的に行われており、土葬した何年か後に骨壷に骨を集めて埋葬する場合もあったので、骨壷の中の遺骨はきちんと確認するようにしてください。

    戦中~戦後間もない頃は、火葬の設備が十分でなかったり、一度に大勢が亡くなったりしたため、火葬場できちんと焼けなかったことも考えられます。

    遺骨が土などで汚れていると火葬できませんから、洗骨して火葬許可証をもらい火葬場で焼きます。土に埋もれていた遺骨にはバクテリアなどがついていますから、専門の業者に依頼するのが安全です。

    墓じまいした後の遺骨の処理

    墓じまいのあと、手元に戻った遺骨はメンテナンスをして、次のステップへ進みましょう。ここでは遺骨の処理の方法として、代表的なものをご紹介させていただきます。

    永代供養する

    骨壷をきれいに洗うか、新しいものに変えてから永代供養先へ納めます。複数の遺骨を納めるときはどうすればよいか、どのような形があるか、墓じまいをする前に永代供養先に尋ねるとよいでしょう。

    散骨する

    散骨するには、骨を細かく粉砕する必要があります。遺骨をきれいに洗って乾燥させ、粉骨するのが手順。粉骨は量が多いと家庭では大変ですので、専門業者にお願いするのがベストです。

    納骨堂へ移す

    遺骨に傷みがある場合は、きれいに洗って乾燥させた上で殺菌します。土中の骨壷には、さまざまな菌やバクテリアがついている可能性があり、納骨堂の中でも傷んでいくことも。

    傷みを防ぎ、納骨堂でのトラブルを防ぐためにも、墓じまいの際には遺骨を殺菌するとよいでしょう。

    手元供養する

    家庭に取り出した遺骨を置くときは、必ず洗って乾かし殺菌します。その上できっちり閉まる新しい骨壷へ入れましょう。

    永代供養や散骨する遺骨の一部を手元に遺す場合も、同様のメンテナンスをするのが理想。小さな骨壷に入れるときは、遺骨を細かい粉にしてからお納めします。

    墓じまいは心の準備から

    墓じまいは、費用もかかりいろいろな手続きも必要ですから、十分な準備や話し合いをしながら進めるのが大切。

    また、墓じまいとは心のより所をなくす作業でもあります。あって当たり前だったお墓がなくなったとき、故人が再び亡くしたような気持ちになるのではないでしょうか。心を落ち着けるため、遺骨を少し手元に残しておくのも供養の方法のひとつです。

    未来創想では、遺された人の気持ちに沿った手元供養品をご案内しております。

    手元供養品

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