赤ちゃんを流産してしまったときの家族の悲しみは、言葉では言い表せないものです。この世に生を受けなくても、ひとときでも家族として一緒に過ごした時間はかけがえのないもので、なかなか後悔や苦しみの中から抜け出せない方も少なくありません。
流産した赤ちゃんの供養は、赤ちゃんを弔い家族の気持ちを癒すための大切な儀式です。今回は、流産した赤ちゃんの供養ができる場所や供養方法などについて詳しく紹介します。
流産した赤ちゃんの供養はできる?

生まれてくる前に流産してしまった赤ちゃんや、生まれて間もない時期に亡くなってしまった赤ちゃんの供養はさまざまな形で行えます。
以前は四十九日を過ぎてから、お墓や納骨堂などに納骨するやり方が一般的でしたが、最近は別の形での赤ちゃんを供養する方も増えています。
水子供養とは?
水子供養とは、生まれる前にお腹の中で亡くなった赤ちゃんや生まれてきてから短い期間で亡くなってしまった赤ちゃんの供養です。
水子と呼ぶ理由は、生まれる前に光を見ずに亡くなった(見ずこ)といわれるようになった説や、古い時代の日本では死産した胎児や早いうちに亡くなった乳児を川に流して供養していたなどの説があります。
水子供養をすることで、この世に生まれられず両親と一緒に過ごせなかった赤ちゃんの思いや、我が子を失った家族の悲しみなどを多少でも癒すことができます。
流産した赤ちゃんに供養が必要な理由
生まれる前に亡くなった赤ちゃんや、生後まもなく亡くなった赤ちゃんを供養する理由はさまざまあります。
1つは、家族が我が子を失った悲しみから立ち直るためです。中絶とは別に、望んで妊娠した場合でも残念ながら赤ちゃんが無事に育たずに亡くなってしまうケースはあります。
「自分のせいで亡くなってしまったのではないか」「あのとき、安静にしていた方が良かったのかもしれない」など、自分を責めたり後悔したりしてなかなか悲しみから立ち直れないことも少なくありません。
赤ちゃんの供養は、悲しみから1歩前に進むきっかけになります。また、赤ちゃんの供養をすることで、赤ちゃんをずっと忘れずにいられるのも大きな理由でしょう。
毎月、毎年、赤ちゃんを供養する日が来るたびに、もう一人家族がいたことを思い出せます。小さな赤ちゃんの命と向き合えるのが供養です。
流産した赤ちゃんの供養ができる場所
流産した赤ちゃんの供養を行える場所は、主に以下になります。
- お寺
- 神社
- 自宅
それぞれ詳しく紹介します。
お寺
水子供養をお寺に依頼して行います。家のお墓がある菩提寺にお願いすると、先祖と同じところで赤ちゃんも供養してもらえます。
菩提寺が特に決まっていない場合は、水子供養を行っているお寺を探して依頼するとよいでしょう。
インターネットで検索すれば、いろいろ見つけられます。可能であれば、いくつかお寺を実際に見に行って住職のお話やお寺の雰囲気などを確認して水子供養をするお寺を決めましょう。
神社
一般的にお寺は仏様を、神社は神様がお祀りされているところです。 そのため、お寺では現世の幸せや死後の極楽浄土へ行くために祈りを捧げ、神社では神様に感謝を伝え今の世の幸せを祈る場所とされています。
しかし、一部の神社では、赤ちゃんを失った家族の苦しみに寄り添うために水子供養を行ってくれるところもあります。すべての神社で水子供養に対応しているわけではないので、神社で水子供養をしたい場合は、あらかじめ確認してから供養しましょう。
自宅
自宅で流産した赤ちゃんを供養することも可能です。赤ちゃんの位牌やご遺骨の一部などを自宅に保管し、家族で供養しましょう。
位牌には、赤ちゃんに付けようと思っていた名前や、水子供養したお寺でいただいた戒名などを刻みます。また、遺骨がある場合はミニ骨壷などに入れて自宅で手元供養することも可能です。
流産した赤ちゃんの供養を行う時期
流産した赤ちゃんの供養を行う時期は、特に定められてはいません。
妊娠12週以降に死産した場合は、死産届の提出や火葬の期限が決められています。しかし、水子供養の時期は決まっていないので、両親や家族の気持ちが落ち着いたタイミングで供養を行えばよいでしょう。
流産した赤ちゃんの供養方法

流産した赤ちゃんの供養方法はいくつかあります。
お塔婆
お塔婆を作り、お坊さんにお経を読んでもらって供養します。
お塔婆とは、亡くなった人の名前を書いて故人を供養するために立てる木の板をいいます。流産した赤ちゃんを供養する場合は、亡くなった赤ちゃんにつける予定だった名前、または〇〇家水子之霊などと記してお供えするとよいでしょう。
戒名
亡くなった赤ちゃんに戒名を付けてもらって供養します。
水子供養を行うお寺によっては、戒名の授与は行っていないところもあるので、戒名を希望する場合は菩提寺または水子供養を行っているお寺に相談しましょう。
戒名をもらう際に、母子手帳や赤ちゃんのエコーの写真をお焚き上げもお願いできます。
納骨
赤ちゃんを火葬した遺骨を、お墓へ納骨して供養します。
菩提寺の場合は、先祖と同じお墓に入れることも可能ですが、一般的には水子供養の場合は、墓地の中に石仏の水子地蔵を作って納骨します。
位牌
自宅で供養するために亡くなった赤ちゃんの戒名を位牌に刻み、仏壇や供養のための場所などに祀って供養します。
お寺によっては、位牌に赤ちゃんの魂を宿らせる魂入れをお願いできる場合もあります。ただし、すべてのお寺で行っているわけではないので、魂入れを希望する際は事前に問い合わせしましょう。
手元供養
赤ちゃんの遺骨の一部または全部、位牌やエコー写真などを手元に置いて供養します。仏壇がない場合は、赤ちゃん用の小さい仏壇や供養するスペースを部屋に作りましょう。
手元供養なら、遺骨を埋葬せずに自宅で保管して家族で供養できるため赤ちゃんの思い出を語りながら一緒の時間を過ごせます。
流産した赤ちゃんの供養に必要なもの
供養方法によって必要なものは異なりますが、流産した赤ちゃんを供養するために用意するのは一般的に次のようなものです。
- 数珠
- お供え
- 御布施
- 供花
- エコー写真
- 遺骨
供養を依頼するお寺によっては、あらかじめ用意するものを伝えてくれる場合があるので従いましょう。
流産した赤ちゃんを供養するときの費用相場
水子供養をする際の費用相場を見ていきましょう。
僧侶による読経 |
3,000~30,000円 |
お塔婆 |
5,000〜30,000円 |
石仏地蔵尊造仏 |
80,000〜300,000円 |
読経や戒名は、お布施の形でお寺に渡します。供養の費用はお寺によっても異なるため、事前に確認しておくと安心です。
流産した赤ちゃんを手元供養できるおすすめ商品
流産した赤ちゃんのことをいつも思い、家族でお参りしたい場合は、手元で供養することも可能です。
手元供養なら、赤ちゃんの遺骨の全部または一部を身近な場所で保管していつも供養できます。手元供養におすすめの商品をいくつか紹介します。
ミニ仏壇
ミニ仏壇は、従来のような堅苦しい形のものではなく、おしゃれなものやモダンなデザインなどの小さな仏壇です。現代のインテリアや生活スタイルにも馴染みやすく、愛する家族をいつも身近に感じて供養できるグッズです。
ミニ仏壇セット|小さな祈りのステージ・セット9|お名前刻印サービス付き(日本製)
火を使わない仏壇で、現在のライフスタイルや住まいなどにぴったりのミニ仏壇セットです。宗教性を感じさせないスペースに、アーティフィシャルフラワー(造花)を添えています。
生花とは異なり、水やりやお手入れ不要で長持ちするため、枯れる心配がなく長い時間楽しめます。
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ミニ仏壇セット|やさしい時間・祈りの手箱|ナチュラル (チェリンセット)・ブーケ付(日本製)
木の温もりが感じられ、どんなインテリアにも馴染むミニ仏壇と祈りの手箱です。写真立てと花立て、ローソク、火立て、お線香、香炉、香炉灰と仏壇に必要なものすべてがセットになっているので、初めて仏壇を持つ方にもおすすめです。
フタを閉じるとホコリが入らないだけではなく、仏壇に見えないおしゃれなデザインなので、来客のときにも安心です。
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ミニ仏壇セット|小さな祈りのステージ(飾り台ナチュラルセット)お名前刻印サービス付き(日本製)

骨壷、ぞうのおりん、祈りのステージがセットになった赤ちゃんの手元供養のためのミニ仏壇です。卵1個分のご遺骨が入る丸くて可愛らしい骨壷は4色から選べます。赤ちゃんが残してくれた形見を、家族で大切に保管して供養できる空間です。
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遺骨ペンダント
遺骨ペンダントとは、故人の遺骨や遺灰の一部を納めて身につけられる手元供養のペンダントです。
品質が確かでおしゃれなデザインのものが多いため、普段使いに最適です。遺骨ペンダントをつければ、大切な人をいつも身近に感じられます。
選べる誕生石の遺骨ペンダント

かけがえのない赤ちゃんの思い出を大切にペンダントにしていつも身につけられます。赤ちゃんのの生まれ月や身につける人の好みに合わせて、12種類の天然石から好きな石を選べる三日月のペンダントです。
メッキ加工を施していないので、日々お手入れをすることで、深い輝きを増していきます。
遺骨ペンダント|涙のしずく・シルバー925(日本製)

涙のしずくをシルバーで表現したペンダントです。シンプルでぷっくりと、上品なデザインで、耳かき約18杯のご遺骨が入ります。名前や日付などの文字入れが可能です。
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遺骨ペンダント|天使の輪(ホワイトゴールド14金)(日本製)

白く美しいエンジェルリングをイメージしたペンダントです。 光輝く天使の輪の輪は、永遠の愛や家族の絆を表現しています。
ゴールドもあり、こちらの製品は注文後一から作るオーダー製品です。 生活防水に対応しているので、日常生活の中でいつも身につけられます。
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ミニ骨壷
ミニ骨壷は、故人の遺骨の一部を納められる小さな骨壷です。洗練されたデザインで手のひらに収まるサイズなので、いつも愛する家族を身近に感じて供養したい、どこへ行くにも家族と一緒でいたいと考える方に好評です。
ミニ骨壷|たまごころTAMAGOCORO|カメオベージュ(真鍮製)(日本製)

見ているだけで心癒されるような可愛いたまご型をした骨壷です。両手でぎゅっと包み込みめるサイズで、ネジタイプのフタで二重構造になっています。
カラーバリエーションも豊富なので、お子様のイメージに合わせて選んであげてください。内蓋にお名前を刻印することも可能です。
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ミニ骨壷 いおり Iori シリーズ ホワイト ミルク スズ銅板製 大容量 三寸相当(名入れサービス無料)(日本製)

お名前、日にち、時間、ママとパパからの言葉など、刻印を入れることができます。
シンプルなデザイン。スズ銅板は、大切な品物を保存するための理想的な容器として利用されてきました。 その理由は、密閉性が高く、外部からの影響を受けにくいことにあります。さらに、その表面は磨き上げられた美しい光沢が特徴です。赤ちゃんの存在をいつも身近に感じられます。
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ミニ骨壷|パールブレッシング|ペールブルー(真鍮製)

ひとつ一つ手仕事で仕上げる洗練されたミニ骨壷「パールブレッシング」シリーズ。上品で凛とて可愛いデザインです。 両手で包み込めるサイズで、お部屋のどんなインテリアにも馴染む、置く場所に困らないミニ骨壷です。
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おりん
おりんとは、音を出す仏具の1つで、金属のお椀のような形のものをりん棒と呼ばれる棒でたたいて音を響かせるものです。おりんの音は、極楽浄土の仏様にまで届くとされ、さらには人々の邪気を払うとも言われています。
おりん|ぞうりん・ピンク(真鍮製)(日本製)

象の形をしたかわいいおりんは、 さくらんぼ型のバチで叩いて音を鳴らしたり本体を持って振って音色を奏でたりできます。
象の頭には、丸くかわいい王冠を乗せました。 優しくて愛らしくて、赤ちゃんの手元供養にぴったりのおりんです。
>おりん|ぞうりん・ピンク(真鍮製)(日本製)の商品詳細はこちら
流産した赤ちゃんは家族で供養してあげましょう

流産した赤ちゃんは、小さな命でも家族に大きな幸せをもたらしてくれた存在です。失った辛さや悲しみは癒えることはありませんが、命の尊さを忘れず、家族が少しずつ前を向いて歩けるようしっかりと供養してあげましょう。
水子供養の時期は決まっていないので、気持ちが落ち着いてからどのような形で供養するかを家族で相談してください。手元供養で赤ちゃんと家族がいつも一緒に過ごせるようなやり方もおすすめです。