お墓参りに不慣れな人は、どのような服装がいいか悩むことでしょう。しかし、葬祭の服の細かなマナーに比べ、お墓参りの服装はお墓参りの内容で変えるといいようです。
普段のお墓参りの服装
お墓参りの服装は、普段着でも大丈夫です。
お葬式や法事が節目としてのハレ(特別)の日の行事なのに対し、お墓参りは思い立ったときに行ってかまわないケ(日常)の中の行事とも言えます。お墓参りと聞くとついついかしこまって考えてしまいますが、日常生活の一環と考えると安心できますね。
肌の露出や派手な服装は控える
とはいえ、墓地は厳粛な場所。あまりにも肌が露出していたり、派手で華美な服装は避けましょう。具体的には、赤や黄色のような明るすぎる色はおすすめできません。黒やグレーなど、落ち着いた色を選ぶのが無難です。
また、柄物を選ぶ際も、控えめなデザインを選んでみましょう。ストライプやドット柄、小さな花柄やトラッド(紳士的な)チェック柄などがよいでしょう。
季節のファッションやアクセサリーにも配慮する
季節によっては、ファッションの露出も多くなります。特に夏のお墓参りは、タンクトップやサンダルなど、カジュアルすぎる服装にならないようにしましょう。
ファッションは個人の自由の範囲ではありますが、故人や周囲への配慮を持つことも大切です。
またアクセサリーは、石に当たると傷ついたり逆に墓石を傷つけるので、長いネックレスや大ぶりの腕時計などは避けましょう。
掃除メインのお墓参りの服装
お墓掃除をしっかり行うときの服装は、動きやすく濡れてもよい服装がベストです。
作業着に長靴でもOK
じっくりと腰を据えてのお墓掃除は、2時間くらいかかります。その始まりから終わりまで水を使う上、濡れた石は滑りやすくなりますから、作業着に長靴でもよいくらいです。
また、墓地の周辺は木々が多く、枝や葉で怪我をする恐れや、虫刺されの心配もあります。夏場でも、薄手の長袖を一枚用意しておくと安心です。
迷ったときは、ガーデニングの服装を参考にするとよいでしょう。掃除の間は帽子をかぶっても問題ありませんが、お参りのときには帽子を脱ぐことを忘れずに。
特別なお墓参りの服装
節目であるハレの日のお墓参りは、服装にしっかり配慮する必要があります。法事や初盆など、行事によってポイントにも違いがあるようです。
法事
法事に合わせてのお墓参りは、それぞれの法事にふさわしい服装が望ましいとされています。特に七回忌までは喪服か準喪服を着るのがマナー。
男性は黒のスーツを着用し、白ワイシャツ以外は小物も黒でまとめます。
女性の服装もお葬式に準じ、黒のスーツかワンピースがよいでしょう。紺やグレーの地味な色でもかまいませんが、肌の露出は極力避け、ストッキングを着用します。小物は光沢のない黒でまとめ、アクセサリーはパールやオニキスの一連のネックレス程度にしたほうが無難です。
お子さまの服装も気になるところですが、未就学児は黒や紺、グレーの服で肌着は白を選びましょう。
小学生以上であれば、制服を着用します。制服がない場合は、未就学児と同様に派手な色物は避け、肌着も白を選びましょう。
また、地域によっては、法事の服装にも土地ならでは慣習があるようです。気になる場合は、事前に調べておくと安心です。
初盆
初盆の服装は、故人やご先祖様を迎えたり送ったりする場合は、いつものお墓参りと変わらない普段着でかまいません。法要があるときは、法事と同じく夏用の礼服を着用します。
また地域によっては、初盆の各家庭やお墓をお参りに回る習慣もあります。お墓参りと同時に他家も回るときは、準礼装や落ち着いた服装でもよいでしょう。
服装に迷ったときのキーワードは“清楚”。「落ち着いた色合い」「肌を露出しない」「品よくまとめる」を頭に置き、男性も女性も飾り気なくすっきりとした服装にすることが肝心です。
また、お盆は気温が高く、暑い季節でもあります。服装のマナーを意識しつつ、身につける肌着などを工夫するなどして、暑さ対策も忘れないようにしましょう。
節目の報告
節目の報告は、特別な行事の一つと言えます。
お正月に先祖への挨拶へ行くお墓参りや、成人式の晴れ姿を故人に見せたいのなら、晴れ着でお墓参りをしてもマナー違反にはあたりません。ただ、ファーの襟巻きなどは外すようにしましょう。
髪型には、とくに決まりはありません。晴れ着にあわせてヘアスタイルをアレンジしたままでも大丈夫です。
結婚の報告などの場合には、ダークスーツなど少し改まった服装が理想です。
もともとお寺は冠婚葬祭を行ってきたところですから、節目ごとの服装でお参りしてもよいものです。きちんとマナーを守れば、必要以上に身構えなくてもよいでしょう。
注意したい服装
大きなタブーのないお墓参りの服装ですが、ちょっとした心配りも必要。とくに服装以外に身につけるアイテムには注意が必要です。
毛皮やファー
殺生を感じさせる毛皮や革ジャン、ファーやヒョウ柄などのアニマル柄は避けたい服装です。
仏教では、殺生を行うことを戒めるよう教えられています。部分的に使われているものも、できる限り避けるようにしましょう。
最近は毛皮やファーがバッグやアクセサリーにも多く使われていますから、お墓参りの前には全体を鏡の前でチェックすることをおすすめします。
帽子
暑さや寒さをしのぐために大切な帽子。特に夏の掃除を伴うお墓参りは、熱中症予防のためにも帽子は必須です。
ただし、墓前で手を合わせる前には脱ぐのがマナー。ジャケットのフードをかぶっているときも同様に、合掌する前には脱いでおきましょう。
最近では、海外で見かける喪服とセットになった帽子が人気を集めています。こうしたタイプでは、着用したままでもかまいません。
足元
玉砂利や石が敷いてある墓地は、思ったより足元が悪いもの。
雨上がりで石が濡れていると滑りやすくなる上、細いヒールが玉砂利に埋もれたりします。また、墓地は階段や段差も多いことから、お墓参りのときは、歩きやすく滑りにくい靴を選ぶようにしましょう。
晴れ着などにあわせて靴を履いている際は、お墓参り用に替えの靴を用意しておくと安心です。
また、お墓の掃除をする際は、動きやすく濡れてもよい靴を履いて行きましょう。
お墓参りが難しい方にもおすすめの手元供養アイテム
節目の日や思い出の日にお墓参りをしたくても、お墓が遠方にあったり、スケジュール上の都合でなかなか難しいということもあるでしょう。
そういった場合に、ご自宅などご遺族の身近で供養する手元供養という方法もあります。大切な方をいつも身近に感じながら祈りを捧げられる、おすすめの手元供養アイテムをご紹介します。
ミニ骨壷(コアボトル) | グランブルーシリーズ
深く落ち着いた色合いとデザインが美しいミニサイズの骨壷です。たまご型など3種類の形と花、蝶、メープルなど6種類のモチーフがありますので、故人のイメージやお部屋の雰囲気に合わせてお選びいただけます。
真鍮製でさびにくく耐久性にも優れたつくり。フタはすべてネジ式になっていますので、万が一倒れたりした場合も、お骨が飛び出してしまうこともありません。
手に取って語りかけたり、なでてあげることで、故人の存在をより身近に感じられるでしょう。
>ミニ骨壷(コアボトル)「グランブルーシリーズ」の商品詳細はこちら
遺骨ペンダント | 月シリーズ・月2誕生石タイプ
丸みを帯びた月の形がかわいらしいこちらのペンダントは、月モチーフ内に遺骨を収めることができ、いつでも身につけていただける遺骨ペンダントです。
天然石をあしらったデザインで、文字入れもできますので、お好みに合わせてお作りいただけます。故人や身につける方の誕生石を用いたり、メッセージを刻印することで、より想いのこもったペンダントになるでしょう。
お骨を収めた後は、接着剤で蓋ネジを固定できるので安心です。生活防水にも対応していますので、つねに身につけて、故人を身近に感じながら過ごすことができます。
胸元で揺れるたびに故人の存在を感じ、身につける方の心を優しく癒してくれるでしょう。
>遺骨ペンダント「月シリーズ・月2誕生石タイプ」の商品詳細はこちら
やさしい時間・祈りの手箱・ミニ仏壇セット
木目のぬくもりが優しいこちらは、初めてお手元で供養をしたいと思われた方にも安心のお仏壇セットとなっております。
蓋を開くと、蓋部分がそのままステージになるシンプルでコンパクトなお仏壇です。蓋を閉めた状態にしておけば、ホコリが入らず、お手入れがしやすいという面も。
ナチュラルな木目を生かしたデザインでどんなお部屋にもしっくりとなじみます。
セットに含まれる花立てやろうそく立て、お線香立てはいずれもガラス製で、故人の写真や骨壷をそっと引き立ててくれるでしょう。
落ち着いた色合いのブラウンと、優しい明るさが魅力のナチュラルの2色をご用意しました。シンプルな仏壇セット「祈りの手箱」で、ご遺族のお好みに合わせた祈りのスペースをお作りください。
>「やさしい時間・祈りの手箱」ミニ仏壇セットの商品詳細はこちら
故人に向き合うのにふさわしい服装を
お墓に眠る故人との関係が、服装を決める大きなポイントになります。家族や親しい友人と、遠い親戚や上司のお墓参りではおのずと服装も変わってくるでしょう。
服装に厳しいマナーがなく気軽にできるはずのお墓参りですが、ご家族が集まりづらかったり遠方で参るのが難しい方もいるかと思います。そのようなときは、ご家庭で心が落ち着くように御供養なさってください。
手元供養の未来創想では、遺された人の思いを大切にする品をご案内しています。