散骨をするには海。そういう印象を多くの方がお持ちでしょう。
実際、散骨をする場所としてもっとも一般的なのは海かもしれませんが、その具体的なやり方や必要な手続きまで把握されている方はかなり限られてくることと思います。
今回の記事では、瀬戸内海の海洋散骨を中心にサポートを行っているブルーマイルゥーの中井良紀様にお話をお伺いしました。
海洋散骨をする手順と、散骨をする際に必要な手続きに関して、サポートされていなければわからないことをわかりやすく解説いただいています。散骨をご検討の方は、ぜひ参考になさってください。
海で散骨をする手順
-海で散骨をするにはどうすればいいでしょうか?-
海洋散骨を業者に依頼する場合、お申し込みから散骨当日までの流れを簡単に説明させていただきます。
事前にホームページなどを見て申し込む場合が多いと思いますが、まずは希望に合った散骨をサポートしていただけそうな業者にお電話やメールなどでお問い合わせください。わからないことや不安に思っていることは、どんな些細なことでもご遠慮なく質問・相談いただくのが良いと思います。
散骨海域と日程を決めます
まずは希望の海域と日時を決めます。例えば、瀬戸内海であっても故人様のご希望の海域があると思います。香川や広島あるいは岡山であったりと、希望の海域での散骨に対応できる業者に申し込みをします。
また、チャーター散骨で家族や親族の皆様がご乗船なさる場合は、皆様の日程が合う日時をある程度決めておきます。(お申し込みにあたっては、お申込書などの書類も提出します。)
詳細打ち合わせとご遺骨の粉骨
お申し込後は、詳細の打合せはお電話やメールでその都度おこなってゆきます。また、ご遺骨は事前に粉骨化しておく必要があります(詳しくは後述します)ので、業者にご遺骨を預ける日程の打合せなどもします。
散骨当日
予定の日時にご希望の港から出港します。散骨海域に到着すると、散骨と同時に献花や献酒などをおこない、故人様を見送ります。揺れのある船上のため、出来ることは限られてきますが、その他にも何か希望があればプランニングいたします。
なおブルーマイルゥーでは、故人様が好きだった音楽をBGMとして流しており、過去にはご家族の方による楽器演奏などもありました。出港から帰港までの所要時間は1時間?2時間ほどです。
注意点として、当日が台風その他の強風や悪天候(大雨など)のために、出港中止で順延となる場合があります。また、散骨ポイントは船のGPSで記録しており、日時・経緯度と散骨ポイントを地図上にマーキングした「海洋散骨実施証明書」を実施後にお渡ししております。
散骨をする際に必要な手続き
-散骨をするにはどのような手続きや申請が必要になるのでしょうか?-
散骨は法的な規定がないこともあり、現在のところ定められた手続きは無く、特に許可や申請も必要がありません。散骨を業者に依頼する場合は、業者への申込書などの書類を提出するだけでOKです。
散骨業者への提出書類について
散骨業者への提出書類は業者によって様式・種類もまちまちですが、
- 「申込書」
- 「家族・親族等の同意書」
- 「乗船名簿」
- 「埋葬許可証または分骨証明書のコピー」
も必要となる場合が多いです。業者によっては戸籍謄本の写しの提出を求めるところもあります。(ブルーマイルゥーでは�@?�Cの書類をご提出いただいております)
お墓じまい後のご遺骨を散骨する場合
近年は、お墓を守ってゆくのが難しい方も増えており、そのためお墓じまいをなさる方も増えています。墓じまいとはお墓をなくして(解体撤去します)ご遺骨は永代供養したり別のお墓や納骨堂に移すことです。そして、ご遺骨の供養の選択肢として、海洋散骨なさる方もいらっしゃいます。
本来、お墓の遺骨を別のお墓や納骨堂などに移動させる行為は「改葬」と言い、「改葬許可申請」という手続きをお墓の所在地にある市町村役場でおこなう必要があります。これは墓埋法で決まっています。しかし、散骨は墓埋法の適用外で、法的な規定がないため、考え方としては改葬許可申請手続きなしに遺骨をお墓から出して散骨することが可能なのです。
必要な手続きが自治体によって異なる
この墓じまい後の散骨については各市町村役場によって改葬許可申請手続きが「特に必要ない」「一応手続きしてください」「手続きなしではお骨を出せません・お墓の撤去は出来ません」など対応がまちまちですので、市町村役場に確認しながら手続きを進める必要があります。
ブルーマイルーでは、お墓じまいの対応・工事を行っておりますので詳細はお問い合わせください。
手順を確認してスムーズな散骨を
今回の記事は、実際に海洋散骨をサポートされているブルーマイルゥーの中井良紀様にお話をお伺いしました。散骨業者をお探しの方や、より詳しい手続きの仕方などをお聞きしたい方は下記ホームページよりご連絡ください。
未来創想では、ご遺骨の一部を手元に残しておける小さな骨壷や遺骨ペンダントなどの手元供養品を取り扱っています。散骨をされる際にもし寂しさを感じられるようでしたら、ぜひあわせてご検討ください。